概要
ノルエタンドロロン(Norethandrolone)は、ノルテストステロン(ナンドロロン)に由来する経口アナボリックステロイドである。17位のアルキル化により経口投与が可能となっているが、強いエストロゲン性とプロゲスチン活性を持つため、水分貯留や脂肪蓄積を引き起こしやすい。
初期のオーラルAASの一つで、かつては広く使用されたが、現在はオーストラリアの一部獣医市場に残るのみとなっている。
歴史
1954年にSearle社によって開発され、Nilevarのブランド名で発売された。1960年代に米国で製造中止となり、その後オキサンドロロン(Anavar)に取って代わられた。現在は限られた国(主にオーストラリアの獣医用)でのみ入手可能。
提供形態
主に5mgまたは10mg錠剤として、限られた獣医市場で提供されている。
化学的特性
ナンドロロンの修飾体で、17α位にエチル基を追加して経口バイオアベイラビリティを確保している。構造的に強力なプロゲスチン活性を持つのが特徴。
副作用と対策
エストロゲン系
非常に強いエストロゲン性を持つ。アロマターゼ化により17α-エチルエストラジオールに変換され、さらにプロゲスチン活性も強い。女性化乳房や水分/脂肪貯留のリスクが高い。
アンドロゲン系
脂性肌、ニキビ、体毛増加などの一般的なアンドロゲン副作用。5α-還元されてジヒドロノルエタンドロロンになるため、プロペシア(フィナステリド)の使用は推奨されない(DHT系とは異なる作用経路)。
肝毒性
C17α-アルキル化化合物であり、肝臓に負担をかける。サイクル期間は6〜8週間以内に制限すべき。
心血管系
HDLを減少させLDLを増加させる。血圧上昇のリスクもある。
テストステロン抑制
他のAASと同様、内因性テストステロン産生を強く抑制する。PCT必須。
投与量
服用方法
空腹時に服用することで吸収が最大化される。
男性(パフォーマンス目的)
標準:20〜40mg/日
サイクル期間:6〜8週間
女性(パフォーマンス目的)
標準:5〜10mg/日
最長4週間以内(男性化作用のリスクのため)
入手性
闇市場でも非常に希少。主にオーストラリアの獣医ルートで見つかることがある。
ケア剤は必ず確認しよう