トレンボロン(フィナジェット)

トレンボロン(フィナジェット)

トレンボロン(Trenbolone)は、ナンドロロン誘導体のアナボリックステロイドで、極めて強力な同化作用とアンドロゲン作用を持つことで知られています。ノンエストロゲン性で、水分貯留を引き起こさずに筋肉の硬度と血管浮き出しを高めるため、カッティングサイクルで特に人気があります。

概要と歴史

  • 開発元:もともとは獣医用として開発
  • 構造的特徴:ナンドロロンに9位と11位に二重結合を持ち、アロマターゼによるエストロゲン変換を阻害
  • エステル:酢酸エステル(アセテート)、ヘキサヒドロベンジルカーボネート(パラボラン)
  • 特徴:テストステロンの約3倍のアンドロゲン作用
  • 元来の用途:牛の体重増加と飼料効率を高めるための獣医用薬剤

薬理学的特性

  • 投与方法:筋肉内注射
  • エストロゲン性:なし(アロマターゼ阻害)
  • プロゲスチン活性:強い(プロゲステロン受容体に強く結合)

効果

トレンボロンは、以下の効果が期待できます:

  • 筋肉量の増加:強い同化作用による除脂肪筋肉の増加
  • 筋硬度の向上:水分貯留がないため、硬く密度の高い筋肉に
  • 血管浮き出し:体脂肪が低い状態での血管の視認性向上
  • 筋力の向上:顕著な筋力増加効果
  • 脂肪分解の促進:間接的な脂肪燃焼効果

副作用と対策

副作用リスク対策
プロゲスチン活性強いプロゲステロン受容体結合による副作用。カベルゴリン(カベルゴリン)で対策可能
アンドロゲン性高い油性肌、ニキビ、体毛の増加、脱毛(5αリダクターゼ阻害剤は無効)
心血管系HDL大幅低下、LDL上昇オメガ3脂肪酸、定期的な血液検査
テストステロン抑制非常に強い長期間の抑制が続く可能性。適切なPCTが絶対に必要
トレンボロン咳注射直後に発生する激しい咳発作。注射速度を遅くすることで予防
睡眠障害頻繁夜間の寝汗、悪夢、不眠
情緒不安定あり攻撃性の増加、イライラ、不安感

投与量

トレンボロンアセテート(酢酸エステル)

目的用量頻度サイクル期間
初心者50mg/日隔日6〜8週間
中級者75mg/日毎日8週間
上級者100mg/日毎日8〜10週間

トレンボロンエナント酸(長期持続型)

  • 用量:200〜400mg/週
  • サイクル期間:8〜12週間

女性への注意

トレンボロンは強い男性化作用を持つため、女性の使用には極めて高い男性化症状のリスクが伴います。女性には推奨されません。

スタック例

カットスタック

  • トレンボロンアセテート:75mg/日
  • テストステロンプロピオン酸:50mg/隔日
  • ウィンストロール(スタノゾロール):50mg/日

増量スタック

  • トレンボロンアセテート:75mg/日
  • テストステロンエナント酸:500mg/週

PCT

トレンボロンはテストステロン抑制が非常に強いため、PCTは必ず実施し、回復を確認するために血液検査を行うべきです。

標準的なPCTプロトコル:

  • 最終注射から3日後(アセテート)または3週間後(エナント酸)にPCT開始
  • クロミッド:100mg/日(2週間)→ 50mg/日(2週間)
  • ノルバデックス:40mg/日(2週間)→ 20mg/日(2週間)

入手

トレンボロンは米国ではFDA承認を受けておらず、正規の医薬品としては入手できません。米国での主な合法的な入手源は牛用インプラントペレット(Finaplix)ですが、ヒトへの使用は推奨されません。現在の供給の大部分はアンダーグラウンドラボ(UGL)によるものです。

まとめ

トレンボロンは、カッティングサイクルでの筋肉維持と筋硬度向上に非常に効果的なステロイドですが、副作用のリスクも高い薬剤です。特に心血管系への負荷とテストステロン抑制が強く、経験者のみが使用すべき上級者向けのステロイドと言えます。

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