テストステロンの合成(1930年代)
1935年、ドイツの科学者アドルフ・ブーテナントとレオポルド・ルジカがテストステロンの結晶化に成功し、この研究により1939年のノーベル化学賞を受賞した。合成テストステロンの登場により、治療応用の可能性が大きく広がった。
1939年には最初の合成アナボリックステロイドであるテストステロンプロピオン酸エステルが開発され、主に男性ホルモン欠乏症の治療に使用された。
構造改変の時代(1940年代〜1950年代)
第二次世界大戦中、テストステロンやその誘導体が栄養失調や体力低下の治療目的で使用された。戦後、科学者たちはステロイドの分子構造を改変することで特性を調整できることを発見した。
1950年代にはナンドロロンやメタンジエノン(ダイアナボル)などの新しいAASが開発された。1958年、米国の化学者ジョン・ジーグラーが中心となりダイアナボルが市場に出回り、ウェイトリフティングチームで使用され始めた。
テストステロン、ナンドロロン、ジヒドロテストステロンの1,000以上の類似体が合成されたが、「純粋な」同化剤(強いアナボリック効果を持ちながらアンドロゲン/エストロゲン副作用がほとんどない薬剤)の創出という目標は達成されなかった。
スポーツでの普及と規制の始まり(1960年代〜1970年代)
1960年代に入ると、AASの使用がスポーツ界で倫理的問題として浮上した。メタンジエノンやナンドロロンなどのステロイドがアスリートによって広く使用された。
1970年代にはスポーツでの広範な使用と規制の始まり、1980年代にはアンチ・ドーピング運動の高まりが見られた。ドーピング規制の詳細については ドーピング検査と規制 を参照。
現代(1990年代〜)
1990年代以降、デザイナーステロイドの出現と法規制の強化が進んだ。AAS以外のPED(SARMs、プロホルモン、ペプチドなど)が登場し、規制の対象も拡大していった。
発展の年表
| 年代 | 出来事 |
|---|---|
| 1935 | テストステロンの合成成功 |
| 1939 | テストステロンプロピオン酸エステル開発 |
| 1950年代 | ナンドロロン、DHT誘導体の開発 |
| 1958 | ダイアナボル(メタンジエノン)開発 |
| 1960年代 | スポーツでの広範な使用と倫理的問題の浮上 |
| 1970年代 | 規制の始まり |
| 1980年代 | アンチ・ドーピング運動の高まり |
| 1990年代〜 | デザイナーステロイドの出現と法規制の強化 |
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