はじめに
偽造ステロイドの製造技術は年々高度化しており、大規模な違反製造組織は正規品と見分けがつかないほど精巧なパッケージを生産することがある。以下の4段階検査プロセスは、そのような高度な偽造品であっても識別するための体系的なアプローチである。
4段階検査プロセス
ステップ1: 明白な偽造品を排除する
以下の明らかな欠陥をチェックする:
印刷品質:
- インクの滲みやにじみ
- 画像の位置ずれ
- 不自然なフォント
パッケージング:
- 手貼りのラベルや歪んだラベル
- シールの不良
- ヒト用グレードのはずが、アンプルやブリスターパックではなくマルチドーズバイアルや簡易容器に入っている
ステップ2: ロット番号と有効期限を検査する
正規の製薬会社は、ロット番号と有効期限を製造後に機械スタンプまたはインクジェット印刷で印字する。偽造品はこれらの情報を箱やラベルと同時に印刷することが多い。
200倍の拡大で確認:
- 正規品 → ソリッドインクまたは明確な凹みのあるスタンプ
- 偽造品 → パッケージの他の部分と同じCMYKドットパターン
ステップ3: インクの種類を確認する
正規の医薬品パッケージは、ロゴや企業識別子にスポットカラー(特定の一貫したインク色)を使用する。他のデザイン要素にプロセスカラー(CMYKドットブレンド)が使用されていても、主要な識別要素はスポットカラーである。
拡大観察で確認:
- 正規品 → ロゴ部分にCMYKドットではなく、均一なスポットカラー
- 偽造品 → 全面的にCMYKドットパターンのみ
ステップ4: ロゴと細かい要素を拡大する
偽造業者はスキャナーを使用してパッケージを複製することが多い。これにより、細かいディテールが失われる。テキストはシャープに見えるように加工できても、複雑な小さなグラフィック要素は再現が難しい。
拡大観察:
- 正規品 → ロゴやイラストの輪郭が滑らか
- 偽造品 → ピクセル化、ギザギザ(「チョッピー」)な見た目
国別の識別ポイント
| 国 | 特徴 |
|---|---|
| 米国 | Schedule III規制物質の「CIII」表示必須。ラベルは剥がしにくい(全面強粘着)。有効期限のインクは濡れた指で擦れない |
| イタリア | 白いステッカーに赤と黒の印刷。ラミネート加工。略語「Prep」「Scad」「Del」を使用 |
| ギリシャ | ラミネート面にステッカー必須。UVライトで透かしが浮かび上がる |
| スペイン | 切り取り線付きバーコードエリア。略語「Lote」「Cad」。点字表記あり |
| ポルトガル | 長方形のバーコード/価格表示エリア。略語「Lote:」「Val. Ate:」 |
| フランス | 長方形ステッカー。緑と赤のボックスエリア |
結論
どんなに詳細な識別方法を用いても、高度な偽造組織はホログラムやシリアル化データを備えた紛らわしいパッケージを生産する可能性がある。最も確実な対策は、信頼できる供給源を維持することである。
関連ページ
- 用語集 — PED関連の略語・用語の解説
- 偽造ステロイド — 偽造AASの実態とリスク
- アンダーグラウンドステロイド — UGラボの実態
作成: