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AASの成分

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AASの各成分と違い

アナボリックステロイド(AAS)は、その化学構造や作用の違いによって、さまざまな成分が存在します。
本記事では、主要なカテゴリであるナントドロン系、テストステロン系、DHT系、およびその他の成分について、それぞれの特性と違いを詳しく解説します。

ナントドロン系(Nandrolone系)

ナントドロン系ステロイドは、ナントドロンを基にした化合物で、アンドロゲン性が比較的低く、アナボリック性が高いのが特徴です。

ナンドロロン・デカノエート(Deca-Durabolin)

長時間作用型で、筋肉増強効果が高く、関節の痛みを緩和する作用もあります。医療用途では、骨粗鬆症や貧血の治療に用いられます。

ナンドロロン・フェニルプロピオン酸エステル(Durabolin)

デカノエートよりも速効性があり、短期間で効果を発揮します。医療分野での使用が一般的です。

ナンドロロン・シピオネート

シピオネートエステルの長時間作用型で、筋肉量の増加に効果的です。

ナンドロロン・ウンデカノエート

極めて長時間作用するエステルで、月に一度の投与が可能です。

テストステロン系(Testosterone系)

テストステロン系は、自然に体内で生成される主要な男性ホルモンであるテストステロンを基にした化合物です。
これらの成分はアナボリック性とアンドロゲン性のバランスが取れており、筋肉の増強と性機能の改善に寄与します。

テストステロン・エナント酸エステル

長時間作用型で、週に1回の注射で効果が持続します。
筋肉増強と性機能の改善に使用されます。

テストステロン・シピオネート

エナント酸と同様に長時間作用型で、アメリカで広く使用されています。

テストステロン・プロピオン酸エステル

短時間作用型で、頻繁な注射が必要ですが、速効性があるため短期間での効果が期待できます。

テストステロン・ウンデカノエート

長時間作用型で、油性溶液中に溶解され、月に一度の投与が可能です。

テストステロン・イソカプロエート

中間の持続期間を持つエステルで、他のエステルとの混合で使用されることが多いです。

メチルテストステロン

経口で使用されるテストステロンの合成形態で、アンドロゲン性とアナボリック性を有します。

DHT系(ジヒドロテストステロン系)

DHT系ステロイドは、テストステロンが5α-還元酵素によって変換されたジヒドロテストステロン(DHT)を基にした化合物です。
DHTは非常に強力なアンドロゲンであり、エストロゲンに変換されないため、特定の効果が際立ちます。

オキシメトロン(Anadrol)

非常に強力なアンドロゲン性を持ち、筋肉量の急激な増加が期待されます。
副作用も強い傾向にあります。
オキシメトロン

スタノゾロール(Winstrol)

アンドロゲン性が低く、筋肉の硬化や脂肪減少に効果的です。
競技前のカットフェーズで使用されることが多いです。
ウィンゾロン

メテノロン(Primobolan)

比較的穏やかなアナボリック効果を持ち、副作用が少ないため、長期間の使用に適しています。

ドロスタノロン(Masteron)

強力なアンドロゲンで、筋肉の硬化や脂肪減少を促進します。
マスターオン

オキサンドロロン(Anavar)

穏やかなアナボリック効果を持ち、副作用が少なく、女性や初心者に適しています。
アナドリン

メチルドロスタノロン(Superdrol)

非常に強力なアナボリック効果を持つが、肝臓への負担が大きいため注意が必要です。

メテノロン・アセタート

メテノロンの短時間作用型で、経口摂取が可能です。
プリモノロン

その他の成分

これらの成分は、特定のカテゴリに分類されない、または独自の特性を持つ化合物です。

トレンボロン

非常に強力なアナボリック性を持ち、エストロゲンに変換されないため、筋肉増強に非常に効果的です。

ボルデノン(Equipoise)

ナントドロン系に近いが、独特のアナボリック特性を持ち、主に獣医学で使用されます。

ダナゾール

主に女性の医療用途で使用されるが、アンドロゲン性を持つ。

クロステボル

エストロゲン性副作用が少なく、アナボリック性を持つ。

まとめ

アナボリックステロイドには、多くの異なる成分が存在し、それぞれが異なる特性と用途を持っています。
これらの成分の理解は、適切な使用と健康リスクの管理にとって重要です。
各成分の効果と副作用を考慮し、専門家の指導の下で使用することが推奨されます。

参考文献