アンドロゲル(テストステロンジェル)
アンドロゲル(AndroGel®)は、1%テストステロン経皮吸収型ハイドロアルコールジェルです。1日1回の塗布で24時間にわたって安定したテストステロン血中濃度を提供するよう設計されています。FDA承認(2000年)以来、テストステロン補充療法(HRT)の第一選択肢として広く使用されています。
概要
- 開発元:Unimed Pharmaceuticals
- FDA承認:2000年
- 剤形:1%テストステロンハイドロアルコールジェル
- バイオアベイラビリティ:約10%
- 特徴:非侵襲的、自己投与可能、安定した血中濃度
- 医療用途:男性性腺機能低下症(原発性および続発性)
薬理学的特性
- 投与方法:経皮塗布(肩、上腕、腹部の乾燥した清潔な皮膚)
- バイオアベイラビリティ:約10%(5g塗布で約5mgが全身循環に到達)
- 半減期:約8時間(テストステロン自体)
- 投与頻度:1日1回
- エストロゲン性:中程度(テストステロンと同等のアロマターゼ率)
効果
アンドロゲルは、テストステロン補充療法として以下が期待できます:
- テストステロンレベルの正常化:穏やかで安定した血中濃度の維持
- 筋肉量の維持:正常範囲内での同化作用
- リビドーの改善:性欲の正常化
- 気分と活力の向上:全体的なウェルビーイングの改善
副作用と対策
| 副作用 | リスク | 対策 |
|---|---|---|
| エストロゲン性 | 中程度 | 高用量では水分貯留や女性化乳房。AIで対策 |
| アンドロゲン性 | 中程度 | 油性肌、ニキビ、体毛の増加 |
| 肝毒性 | なし | 経皮吸収のため肝臓を通過しない |
| 心血管系 | 用量依存 | 治療用量では安全。過剰使用でHDL低下 |
| 他者への移行リスク | あり | 塗布部位を被覆し、接触後は手を洗う |
| テストステロン抑制 | 強い | HRTは継続的使用を前提とする |
投与量
男性
| 目的 | 塗布量 | テストステロン送達量 |
|---|---|---|
| HRT(開始用量) | 5g/日 | 約5mg/日 |
| HRT(調整後) | 5〜10g/日 | 5〜10mg/日 |
| 筋肉増強目的 | 20g/日以上 | 約20mg/日以上 |
女性
FDA承認外。男性化症状のリスクが高いため推奨されません。
他のテストステロン製剤との比較
| 製剤 | 利点 | 欠点 |
|---|---|---|
| アンドロゲル(ジェル) | 非侵襲的、安定した血中濃度 | 他者への移行リスク、用量上限 |
| 注射剤 | 確実な送達、コスト安 | 注射の痛み、血中濃度の変動 |
| パッチ | 一定した放出 | 皮膚刺激、見た目の問題 |
入手
アンドロゲルは世界中で広く製造されており、AndroGel®、Testim®、Testogel®などのブランド名で販売されています。製造が複雑でブラックマーケットでの価値が低いため、偽造品は比較的少ないとされています。
まとめ
アンドロゲルは、テストステロン補充療法の第一選択肢として広く使用されている経皮吸収型テストステロン製剤です。非侵襲的で安定した血中濃度が得られるという利点がありますが、他者への移行リスクや費用面でのデメリットもあります。筋肉増強目的では注射剤と比較して効率が劣るため、主にHRT用途で使用されます。
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