概要
エチルエストレノール(Ethylestrenol)は、ナンドロロン由来の経口アナボリックステロイドである。体内でノルエタンドロロン(Nilevar)に変換されるプロドラッグとして機能する。
筋肉増強効果はすべてのAASの中でも最も弱い部類に入り、Nilevarやデカ・デュラボリンと比較しても大幅に見劣りする。その効果の弱さから、競技ドーピング検査で検出が難しい「隠れ蓑」として使用されることがあった。
歴史
1959年にOrganon社によって開発され、Maxibolin、Orabolinなどのブランド名で発売された。1980年代にはOrganon社が発展途上国市場で積極的に販売したことで論争を呼んだ(効果が弱いにもかかわらず筋肉増強剤として販売されたため)。現在は非常に希少。
提供形態
一般的に2mg錠剤として入手可能。過去には経口溶液も存在した。
化学的特性
ナンドロロンの修飾体で、17α位にエチル基を持ち、3位の酸素が除去されている(3-デオキシ体)。この修飾によりテストステロン変換が防止され、プロゲスチン活性が保持される。
副作用と対策
エストロゲン系
エストロゲン性は弱いが、強いプロゲスチン活性を持つ。これにより女性化乳房を引き起こす可能性がある(エストロゲン非依存的)。
アンドロゲン系
アンドロゲン性は低いが、脂性肌、ニキビ、体毛増加の可能性あり。女性には男性化作用のリスク。
肝毒性
C17α-アルキル化化合物であり、肝臓に負担をかける可能性がある。
心血管系
コレステロールプロファイルに悪影響を与える可能性あり(HDL低下、LDL増加)。血圧上昇のリスク。
テストステロン抑制
他のAASと同様、内因性テストステロン産生を抑制する。
投与量
服用方法
空腹時に服用することでバイオアベイラビリティが最大化される。
男性(パフォーマンス目的)
標準:20〜40mg/日
サイクル期間:6〜8週間
女性(パフォーマンス目的)
標準:10〜16mg/日
最長4週間以内
入手性
現在は非常に希少。主にオーストラリアの一部獣医化合物に残存するのみ。
ケア剤は必ず確認しよう
関連ページ
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