ナンドロロン系AASを理解する上で重要なのは、テストステロンとDHTの関係をそのまま当てはめないことです。
ナンドロロンは、5α還元酵素によってジヒドロナンドロロン(DHN)へ変換されます。
ナンドロロンとDHN
ナンドロロンは投与・使用されるAAS本体です。
DHNは、ナンドロロンが体内で代謝されて生じる5α還元代謝物です。
| 項目 | ナンドロロン | DHN |
|---|---|---|
| 位置づけ | AAS本体 | 代謝物 |
| 生成 | 外因性に投与される | 5α還元酵素で生成 |
| 比較対象 | テストステロン系とは別の19-ノル系 | DHTとは別物 |
5α還元の違い
テストステロンでは、5α還元によってDHTが生じます。
DHTは強いアンドロゲン作用を持つため、脱毛や前立腺、皮脂などの文脈で重要になります。
一方、ナンドロロンではDHNが生じます。
DHNはDHTと同じものではなく、ナンドロロン系の副作用やアンドロゲン性を考える上で別の文脈になります。
フィナステリド/デュタステリドとの関係
フィナステリドやデュタステリドは、5α還元酵素を阻害する薬剤です。
テストステロンからDHTへの変換を抑える目的で語られることが多いですが、ナンドロロン系では扱いが変わります。
- フィナステリド: 主にタイプ2の5α還元酵素を阻害
- デュタステリド: タイプ1/2の5α還元酵素を阻害
- ナンドロロンではDHN生成の抑制が問題になる
ナンドロロン使用時にDHT対策薬を同じ感覚で使うと、期待する作用と実際の変化がズレる可能性があります。
薬剤としての詳細は デュタステリド に分けています。
代謝と排泄
DHNはさらに酸化や抱合を受け、水溶性の代謝物として尿中へ排泄されます。
この過程では、肝臓での代謝やグルクロン酸抱合が関わります。
肝臓と排泄の基礎は 肝臓と腎臓の役割 に分けています。
まとめ
ナンドロロン系では、DHTではなくDHNを考える必要があります。
そのため、テストステロン系AASのDHT対策をそのまま当てはめず、5α還元酵素、DHN、DHT対策薬の関係を分けて整理することが重要です。
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