肝臓と腎臓の役割

肝臓と腎臓はどちらも「処理と排泄」に関わりますが、見ている仕事は違います。

肝臓

肝臓は薬物、ホルモン、アルコール、栄養素を処理する代謝器官です。

  • 薬物やホルモンを代謝する
  • 胆汁を作り、脂溶性物質の排泄を助ける
  • 糖、脂質、タンパク質の代謝を調整する
  • グルクロン酸抱合などで水溶性を高め、排泄しやすくする

経口AASの多くは肝臓を強く通過するため、AST、ALT、GGT、ビリルビンなどの確認が重要になります。

グルクロン酸抱合

グルクロン酸抱合は、脂溶性の物質にグルクロン酸を結合させ、水溶性を高める代謝プロセスです。
DHTやDHNなどのステロイド代謝物も、肝臓での代謝や抱合を経て排泄されやすい形になります。

肝機能が低下すると、代謝や抱合の効率が落ち、薬物や代謝物の滞留が長くなる可能性があります。

腎臓

腎臓は血液をろ過し、水分、電解質、老廃物を調整する器官です。

  • 老廃物を尿として排泄する
  • ナトリウム、カリウム、水分量を調整する
  • 血圧調整に関わる
  • 酸塩基バランスを維持する

AAS使用時の腎臓リスクは、薬剤そのものだけでなく、高血圧、多血、脱水、高タンパク食、NSAIDsなどの複合要因で悪化しやすいです。

使い分け

肝臓は「代謝と胆汁」、腎臓は「ろ過と水分・電解質」と分けて見ると整理しやすくなります。

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