ステロイド生成は、コレステロールを材料としてステロイドホルモンを作る過程です。性ステロイド、グルココルチコイド、ミネラルコルチコイドはいずれもステロイド骨格を持ち、共通の前駆体から分岐して作られます。
コレステロールからプレグネノロンへ
ステロイド生成の出発点はコレステロールです。コレステロールはミトコンドリア内で側鎖切断を受け、プレグネノロンになります。この反応はステロイド生成経路の入口です。
プレグネノロンから先は、組織に発現する酵素の組み合わせによって、プロゲステロン、アンドロゲン、エストロゲン、コルチゾール、アルドステロンなどへ分岐します。
主な産生組織
| 組織 | 主な産物 |
|---|---|
| 精巣ライディッヒ細胞 | テストステロン |
| 卵巣 | エストラジオール、プロゲステロン、アンドロゲン前駆体 |
| 副腎皮質 | コルチゾール、アルドステロン、DHEAなどのアンドロゲン前駆体 |
| 末梢組織 | DHT、エストラジオールなどの局所生成 |
精巣や副腎で作られたステロイドは血中に移行しますが、末梢組織でも変換が起こります。性ステロイドの作用には、産生臓器だけでなく、組織内代謝も関与します。
経路の分岐
ステロイド生成では、プレグネノロン、プロゲステロン、17αヒドロキシ化体、DHEA、アンドロステンジオン、テストステロンなどが中間体になります。
テストステロンは最終産物の一つであると同時に、DHTやエストラジオールの前駆体でもあります。DHTは5α還元で、エストラジオールはアロマターゼ変換で生じます。
酵素発現の重要性
どのステロイドが作られるかは、基質だけでなく酵素発現に依存します。同じ前駆体があっても、5αリダクターゼが強い組織ではDHT生成、アロマターゼが強い組織ではエストロゲン生成が関連します。
このため、血中の総テストステロン値と、局所で起こるアンドロゲン作用・エストロゲン作用は同じではありません。
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