SARMsは「Selective Androgen Receptor Modulators」の略で、日本語では選択的アンドロゲン受容体モジュレーターと呼ばれます。
名前の通り、アンドロゲン受容体に作用する化合物のうち、筋肉や骨など特定の組織への作用を狙って研究されてきたものです。
SARMsに入るもの
このサイトでは、SARMsを「アンドロゲン受容体に選択的に作用する化合物」として扱います。
代表例は以下です。
- Ostarine / MK-2866
- Ligandrol / LGD-4033
- Andarine / S4
- Testolone / RAD-140
- S-23
- YK-11
YK-11はステロイド骨格やミオスタチン関連の説明が絡むため、単純なSARMsとして扱うには注意が必要です。
それでも、一般的な文脈ではSARMs周辺で語られることが多いため、SARMs内に残しています。
SARMsに入れないもの
Cardarine、Ibutamoren、SR9009は、SARMsとして紹介されがちですが、作用点が違います。
このサイトではSARMsではなく、AAS/SARMs以外のPEDとして扱います。
| 化合物 | 主な作用点 | このサイトでの置き場 |
|---|---|---|
| Cardarine / GW-501516 | PPARδ | PED |
| Ibutamoren / MK-677 | グレリン受容体、GH/IGF-1系 | PED |
| SR9009 | Rev-Erb系 | PED |
この線引きを曖昧にすると、SARMsのリスクや作用機序を理解しにくくなります。
「サプリショップやフォーラムでSARMsカテゴリに入っているか」ではなく、「どの受容体や経路に作用するか」で分類します。
AASとの違い
AASは、テストステロンやDHTなどのアンドロゲン作用を直接的・広範に利用する薬剤群です。
SARMsは、アンドロゲン受容体への作用をより選択的にしようとした研究分野ですが、「選択的」という言葉は「安全」という意味ではありません。
特に注意する点は以下です。
- 自然なテストステロン分泌を抑制する可能性がある
- 肝機能や脂質、血圧などに影響する可能性がある
- 研究段階の化合物が多く、長期安全性が十分に確立していない
- 競技スポーツでは禁止物質として扱われる
リスクとケア
SARMsは「選択的」という名称から安全なイメージを持たれやすいが、以下のリスクがある:
- テストステロン抑制 — AASと同様に自然分泌が抑制される。PCTが必要な場合がある
- 肝機能への影響 — 一部のSARMs(特にRAD-140、YK-11)は肝毒性が報告されている
- 脂質プロファイルの悪化 — HDLコレステロールの低下が見られることがある
- 長期安全性の未確立 — 研究段階の化合物が多く、ヒトでの長期データは限定的
SARMs使用後のケアについては以下を参照:
- SARMsとケア — SARMs特有のPCT・ケア方針
- PCT(サイクル後療法) — 総合的なホルモン回復
読み方
まずこのページでSARMsと周辺PEDの線引きを確認し、個別化合物は各成分ページで確認する。
Cardarine、Ibutamoren、SR9009のような周辺化合物は、SARMsではなくPED側のページで確認する。